あくだま - LDLコレステロール -

動脈硬化と戦うブログです。

地道な勉強はバカにできないんだなぁ

 脳は鍛えた時間に比例せず飛躍的に成長する。つまり自分の中でたどり着くのに10年かかりそうな能力など、大した年数をかけずに達成できるということだ。また、脳の成長を効率的に促すためには海馬の働きがものすごく重要で、この海馬さんをうまく扱う事で効率良く物事の学習ができそうだ。


 引き続き『海馬 脳は疲れない』を読んだ。2章は色々と自分の能力に対して希望の持てる内容が多かったので、ピンときた部分についてだけ書く。1つめは脳の成長速度について。2つめ海馬の働きについてだ。


 まず、脳の成長速度について。私は怠け者なため若い頃にもっと勉強しておけば良かったと思うことがよくある。それは今更勉強したところで時間が足りないと感じるからであるが、本章の内容によると、脳の仕組みからいうと脳は頑張った時間に比例して成長していくのではなく、頑張った時間のべき乗で成長していくらしい。「いまさら」なんて考える暇があったら、すぐ行動するべきという事だ。


 次は海馬の話だが、海馬が何かというと、脳に入力された情報を記憶するか記憶しないかを判断する器官である。どんな情報も一度海馬を通ることになるため、海馬は相当重要な器官であるといえる。海馬が機能しないと入力を記憶として残すかの判断がされないため、新しい記憶が覚えられなくなる。事故などで海馬が無い人は相当しんどいらしい。まぁ、ざっくりいうとこんな器官らしい。

 また、脳に入力される情報は膨大であるため、仮に全てを処理してしまうとすぐに容量がフルになってしまう。そこで海馬はほとんどの情報を不要な情報として処理する。つまり捨ててしまう。

 特に必要な情報として記憶に残しやすいのは生存に必要な情報である。生存にかかわらない情報でも脳をだますことで、必要な情報として扱わせることが可能。

 また五感などを扱う扁桃体と呼ばれる部位は海馬の隣にあり、この2つは密接に連絡を取り合っている。例えば好きな事について何かすると扁桃体は活性化し、扁桃体が影響して海馬も活性化し、必要な情報として扱われやすくなる。好きな事に対する物事が覚えやすいのはこのため。

 さて、なぜ海馬の働きについて気になったかだが、海馬は脳細胞の中で唯一細胞が入れ替わる器官で、行動により神経細胞が増減するそうだ。そして増えると賢くなるらしい。

 単純に神経細胞の数が多い(海馬が大きい)ほど情報を処理する効率と速度が高まる。海馬の神経細胞は楽しいと感じると増える。逆につまらない事を続けていると海馬の神経細胞は減る。

驚くのは、この流れは数日で効果が現れるとのこと。常に新しい事に触れ続けることで海馬が活性化する良いサイクルができやすくなる。逆もまたしかり。また、海馬へのいちばんの刺激は空間の情報なため、新しい事は旅することが手っ取り早い。


 つまり、海馬の神経細胞を増やすと頭が良くなるぞ。そのためには、たくさん楽しめ。そんで地味に勉強することをバカにしてはいけないという風に理解した。